昨日12月8日夜9時のNHKニュースを見て驚いた人は多かったと思います。マイケル・グリーン元米国家安全保障会議アジア上級部長やアーミテージ元米
国務副長官、マイヤーズ元米統合参謀本部議長がわざわざ来日して都内で開催した日米安保に関するシンポジウムを詳しく紹介したのです。そしてスタジオに招
いた「知日派」のマイケル・グリーン氏の主張を大々的に紹介したのです。 鳩山首相が1995年の自民党政権下での日米合意を反故にして米海兵隊普天間基地を県外か海外に移転させようと模索している中で、グリーン氏やアーミ テージ氏や元在日米軍司令官だったマイヤーズ氏を「知日派」として紹介して「普天間基地を辺野古へ移設すべく早期に決着すべき」との主張を一方的に紹介し たニュースに違和感を感じた視聴者は多かったのではないでしょうか。 番組ではグリーン氏やアーミテージ氏やマイヤーズ氏を「知日派」の元米国高官として紹介していました。実は彼らこそブッシュ政権下でアフガニスタンとイ ラクへの侵略戦争を決定し遂行した直接的な責任者だったのです。彼らこそ日本の政治家や官僚やマスコミに強い影響力を持ち、防衛利権を仕切る「ジャパンハ ンドラー」なのです。 このシンポジウムに日本側パネラーとして石破自民党政調会長と長島防衛政務官が参加していたことはニュースではなぜか紹介されませんでした。 昨日のNHKニュース報道は、あたかも日米同盟の行く末を心配した「知日派」のグリーン氏やアーミテージ氏やマイヤーズ氏がわざわざ来日してシンポジウ ムの中で日本国民へ適切なアドバイスをしてくれたのでNHKはニュース価値があるとみて報道したかのような作り方でした。背景を知らない視聴者はこの報道 で大きな影響を受けたのではないでしょうか。 彼らが来日したのは、当然ながら普天間基地の辺野古移設の早期決着を鳩山政権に迫るために日本の世論に直接訴えるためだったのです。 今回のシンポジウムでは石破自民党政調会長とともに、米国の軍産複合体との太いつながりを持つといわれる民主党内ネオコン派の長島防衛政務官がパネラーとして参加していました。 通常では、政権与党のしかも直接担当する防衛省の政務官が「普天間基地の移設問題」のような非常にデリケートな政治課題を討論するシンポジウムには絶対 に出席しないものです。長島防衛政務官が出たがり屋なのか常識がないのかわかりませんが、後々大問題になると思われます。 批判覚悟でわざわざ長島防衛政務官をシンポジウムに出席させたことでもわかるように、今回の米日による「日本世論誘導大作戦」は米政府と自民党と民主党内ネオコン派と大手マスコミが合同して練り上げた共同作戦だと思います。その中でNHKは大きな役割を果たしたのです。 NHKに対しては、あたかも客観的なニュース報道のような形をとりながらあからさまな世論誘導をしたことに対し、抗議の声を上げなければならないと思います。 また鳩山首相に対しては、米政府の回し者である「ジャパンハンドラー」や自民党と一緒になり「普天間県外移設」を批判して辺野古移転に向けた世論誘導に加担する長島防衛政務官を直ちに罷免することを要求します。 以下に関連新聞記事2件のURLを記しますのでお読みください。 ■ 普天間移設の早期決着を=石破、アーミテージ氏らが議論−日米関係シンポジウム http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2009120800778 ■ 「普天間県外移設」を批判 長島防衛政務官「あっち行けといえるか」 http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/091208/stt0912082002010-n1.htm |