菜の花忌シンポ 「『坂の上の雲』と日露戦争」を語る [はてなブックマークで表示] [コメントビューワーで表示] [はてなブックマークに追加]

2010.2.13 17:53(産経ニュース)
第14回菜の花忌第一部で挨拶をする福田みどりさん(中央)=13日午後、東京都千代田区の日比谷公会堂(矢島康弘撮影)第14回菜の花忌第一部で挨拶をする福田みどりさん(中央)=13日午後、東京都千代田区の日比谷公会堂(矢島康弘撮影)

 作家の司馬遼太郎さんをしのぶ「第14回菜の花忌シンポジウム」(司馬遼太郎記念財団主催)が13日、東京都千代田区日比谷公会堂で開かれ、1850人が参加した。

 テーマは「『坂の上の雲』と日露戦争」で、映画監督の篠田正浩さん、漫画家の黒鉄ヒロシさん、評論家の松本健一さん、東京大学教授の加藤陽子さんがパネリストとして出席。黒鉄さんが「『坂の上の雲』を6、7回読んだが毎回印象が違う。最初に読んだときは、雲の色は白ではなくグレーか黒と感じた。僕にとっては精神のリトマス試験紙のよう」と述べるなど、作品の魅力を語り合った。

 第13回司馬遼太郎賞の贈賞式も行われ、『骸骨ビルの庭 上・下』で受賞した作家の宮本輝さんは「司馬先生は人が歴史から学ぶことを、膨大な作品で伝えてくださった。私は小説をいよいよ書かねばというとき、なぜか『坂の上の雲』の、日本艦隊が対馬沖でバルチック艦隊と遭遇するところを必ず読む。大切な作品を残した、司馬先生の名を冠した賞を頂けて光栄です」と喜びを語った。

inserted by FC2 system